一人っ子のための財産管理と遺言書作成のポイント
一人っ子である場合でも、財産管理や遺言書作成は重要なポイントです。万が一の際に円滑な相続手続きを行うために、適切な対策を取ることが必要です。この記事では、一人っ子のための財産管理と遺言書作成についてポイントをまとめています。相続時の手続きや注意点についても触れているので、ぜひ参考にしてください。
一人っ子でも万全な財産管理が必要な理由
一人っ子だから、相続で争ったりすることもないからと簡単に考える方が多くいます。
本当にそうでしょうか。
兄弟がいるケースでは財産を分割することで負担が軽減されますが、一人っ子の場合は相続財産を全て一人で管理しなければなりません。
さらに、親の介護や医療費などの支払いも一人で負担しなければなりません。万が一親が高齢になってからの医療費や介護費用がかさむ場合、それらの負担を一身で背負うことになります。
また、相続税の問題もあります。一人っ子の場合、相続税の負担が大きくなる可能性があります。適切な財産管理を行わないと相続税が高額になり、財産を守ることが難しくなる場合があります。
そのため、一人っ子であっても財産管理はしっかりと行う必要があります。適切な相続対策を行い、財産を守りながら遺産を残すためにも、遺言書の作成が必要です。
不動産相続についての事例から
そもそも「子がひとり」なのに遺言書が必要なのか?という点について、ハセプロの事例からお話します。
<事例>
・両親と独身の長男の家族。他に子は無し
・現金や預貯金の他に、母親名義の自宅と土地、賃貸物件があった
・母親が他界した時点で現預金は父親が全て相続。遺産分割協議書は作成しなかった
・翌年父親も他界
・父親の現預金は長男が相続
一見、何の問題も無さそうです。
銀行の解約は、各々の銀行所定の書類に、相続人全員が署名と実印を押して印鑑証明書や戸籍などを添付することで解約できてしまいます。
問題は不動産です。
母親が亡くなった時に名義変更をしていませんでした。
母親が亡くなった時点で”相続人は父親と長男”でしたが、手続きをしていなかったため、長男は「ひとり」であっても、遺産分割協議証明書を添付しないと法務局では受付けてもらえないのです。
つまり、誰もが、「長男ひとりしかいない」と分かっていても、「母親は長男に遺すつもりだった」ことを証明する書類が無ければ、飛び越えて相続はできないのです。
では、遺言書があったらどうだったのでしょう。
「私が(母)が亡くなったら、不動産は全て長男に」とあれば、父親が存命かどうか関係なく、その遺言書をもって直ぐに手続きに入れましたし、司法書士に長男が費用を出して行うことはありませんでした。
ご長男は、この事を教訓に、自分の今後についても弊社で相談され取り組まれました。
長寿になり、相続が発生した際に両親のどちらかが認知症で手続きができないことも増えています。
誰に何を相続させるのかが決まっているのなら、直ぐに遺言をのこしましょう。公正証書でつくるのが一番有効です。